大学受験古文(高校生・高卒生)

古文を得点源に

 

 大学入試受験科目の中で、古文は他の科目にくらべて点をとりやすい科目です。

 きちんと勉強しておけば、満点をとることも難しいことではありません。

  私が教えているクラスでは、毎年何人もの生徒が共通テスト(旧センター試験)の古文で満点をとってきます。また、私大や国公立大の二次試験でも、古文が一番できた、という生徒も少なくありません。

 その一方で、古文は難しい、古文はあきらめた、という受験生が多いのも事実です。センター試験の平均点も、年度によっては4割~5割くらい、0点をとる受験生が多いのも事実です。

 古文は、できる生徒とできない生徒の間の差が大きい差がつく科目なのです。

 国語という教科の中の一科目であり、配点も多くないとはいえ、確実に点をとれたほうがよいことは言うまでもありません。

 

 なぜ、多くの受験生が古文を苦手としているのでしょうか。

 その理由は、勉強のしかたがわかっていないからです。

 では、なぜ勉強のしかたがわからないのか。それは、先生が教えていないからです。

 

大学入試の古文は読解力の勝負です。読めれば解けるし、読めなければ解けない、それが古文という科目です。

 古文の勉強の目的はただひとつ、読めるようになることです。初めて見る古文の文章を読んで自分の力で内容を理解できれば、設問はすべて解けるのです。

 ところが、残念なことにほとんどの生徒が、読解力をつけるための勉強をしていません。高校や予備校の古文の授業が、読解力をつける授業になっていないのです。

 

 多くの高校の古文の授業で生徒たちは現代語訳の暗記文法の暗記単語帳や辞書の訳語の暗記ばかりやらされています。

 しかし、教科書にでてきた有名な作品の現代語訳の暗記入試では役に立ちません。入試に出る文章はほとんどが初めて見る文章です。

 文法の暗記も、入試では役に立ちません。学校の定期試験に多く出題されるような、また、文法問題集にのっているような、文法知識をあてはめるだけの問題は大学入試ではごくわずかです。大学が受験に求めているのは文法知識をあてはめる力ではなく、自分の頭で文章の内容を理解する力なのです。

 単語帳や辞書の訳語の暗記も、入試では役に立ちません。入試で求められるのは、文脈に沿った解釈であり、訳語の暗記ではないのです。

 

 読解力をつけるための勉強、それだけが入試で得点に結びつく唯一の古文の勉強です。

 読解力をつけるためにはやるべきこと、それは、正しい方法でたくさん読む、ということに尽きます。

 

 読解のための道具として、文法や語彙の知識は必要です。読解のための文法、読解のための語彙知識は、正しい読解の中で身につきます。

 また、いわゆる古文常識も、読解力をつけるために欠かせません。

 しかし、最も大事なのは、できごとのつながりを考える、文脈把握の力です。

 古文常識、文法、語彙などを道具として使いながら、文脈を把握して読む

 ことのは学舎の授業では、このような正しい読み方ですべての生徒に大学入試に通用する本物の読解力をつけさせます。

 

 古文が苦手な人、古文を得点源にしたい人、朝霞台の小さな国語教室で、今まで受けてきた授業とはまったく違う、本物の古文の授業を受けてみて下さい。

 そして、多くの先輩たちが手にした、志望校合格という結果を手に入れて下さい。

 

曜日・時間

火曜日・木曜日

19:00~21:00

 

受講料

12000円(120分授業、月4回)

 

お問い合わせ・お申し込み

 お問い合わせ、お申し込みは、こちらからどうぞ。

 

 


おすすめの本

 

古典が面白くなる東大のディープな古文・漢文』田中照彦著 中経出版

 東大の入試問題を題材に、自分の力で作品(および出題者)と向き合って読める力をつけることを目的とした参考書。

 古典を読むとはどういうことか、という根本的なことから理解できるため、多くの受験生が今までの読み方の誤りに気づき、正しい方法を意識して読むようになるであろう。

 学者として古典を研究してきた知識と、予備校講師として多くの受験生を指導してきた経験に裏打ちされた正しくわかりやすい解説は、受験生のみならず国語教師にとっても学ぶべきところが多い。

 著者が敬意をもって真剣に古文、大学入試、受験生に向き合っていることがひしひしと伝わってくる、稀有な参考書である。

 東大ブームに乗ってタイトルに「東大の~」と冠し、取り上げている文章も東大入試問題ばかりだが、この本に書かれている読み方は、どこの入試問題を読む際にも必要かつ有益なものである

 この本を手に取るのが東大受験生だけだとしたらもったいないことである。

  すべての受験生および国語教育に関わる人に読んでもらいたい一冊である。

 

ステップ古典の敬語100中村幸弘 日験

 古文の読解に欠かせない敬語を、100の項目に分けて解説した参考書。

 敬語の原理から、似た言葉の使い分けまで、解説が精確でわかりやすい。

 それぞれの事項で採り上げている例文も適切で行き届いている。

 この本では、学校文法で謙譲語と呼んでいるものが二種類あることをはじめに明確に述べ解説しているため、下二段活用補助動詞の「たまふ」の説明などもきわめて明快である。他の参考書の「謙譲語だけれど丁寧語として訳す」というような不可解な説明をしている解説と読みくらべてみてほしい。

 敬語を苦手としている受験生には、この本を常に手元に置いて古文読解の際に必要に応じて参照することをお勧めする。

 古文が得意な受験生も、この本でより高度で正確な敬語の知識を手に入れたら、今まで以上によく読めるようになること請け合いである。

  

『古典文法質問箱』大野晋 角川書店(角川文庫ソフィア)

 古典文法について高校生からの質問に答えるという形式の文法解説書。

 著者の大野晋先生は、『岩波古語辞典』の編纂や『係り結びの研究』など多くの研究書、大ベストセラー『日本語練習帳』などを著した国語学の権威である。

 なぜ文法を学ぶのか?、品詞とは何か?という基本から、入試に必須の「敬語」や「掛詞」などまで、論理的にわかりやすく説明してくれる。

 学校文法がかかえる多くの矛盾(たとえば形容動詞という品詞の認定など)について、教師や参考書は寝た子を起こさないために触れずにおく、というのが国語教育および受験業界の暗黙の約束事である。その結果、古典文法とはただ覚えるだけのものだと思っている受験生が多い。

 この本は、受験古文の世界であいまいなままですまされていたことを、一つ一つなぜそのようになっているのかわかりやすく説明し、受験生の意識を「覚える文法」から「理解する文法」へ「文法問題のための文法」から「読解のための文法」へ、と大きく変化させてくれる。

 入試での得点力アップに有益であることはまちがいない。

  


古文Q&A

 古文についての質問を受け付けております。ご質問はお問い合わせフォーム、またはメールでどうぞ。

  

Q 「ば」の前後で主語が変わる、「て」の前後で主語が変わらないというのは本当ですか?

 学校の授業で主語の判断の公式として、「ば」の前後で主語が変わる、「て」の前後で主語が変わらない、と習いました。参考書にも同様の記述がみられます。

 ところが、実際に文章を読んでいると、「ば」の前後で主語が同じであったり、「て」の前後で主語が変わっていることがときどきあります。

 この公式は正しいのでしょうか。

 

A 誤りです。

 「ば」の前後で主語が変わる、「て」の前後で主語が変わらない、というのは、受験古文の世界に伝わる迷信のひとつです。

 例を挙げてみます。

 (例1)いみじく酔ひにけれ、目くるめき、心地悪しくして、物も思はで寝入りにけり。(今昔物語集)

 (例2)むかし仕うまつりし人、俗なる、禅師なる、あまた参り集まり、睦月なればことたつとて、大御酒たまひけり。

                                                                                                                   (伊勢物語)

 例1は、大納言がひどく酔ったので、目が回って気分が悪くて、何も考えられずに寝た、ということ。酔った人と目が回って気分が悪くなって寝た人は同じです。主語は変わっていません。

 例2は、惟喬親王に仕えていた人たちが親王のもとに集まり、新年だからと親王がお酒をふるまった、ということ。集まったのは昔の家臣たちで、お酒をふるまったのは親王であり、「て」の前後で主語が変わっています。

 このような例は多く見られます。

 「ば」の前後で主語が変わることが多いし、「て」の前後で主語が変わらないことが多いのは確かですが、多いというだけであって、それで主語が判断できるというものではありません。実際の「ば」と「て」の用法を調べてみれば、この公式が誤りであることは明らかです。

 そもそも主語は文脈の中での必然性から考えるものです。一つの助詞から主語を判断するという考え方が間違っています

  


卒業生の声

 

.Mさん(東京大学・文科Ⅰ類)

先生~‼ 受かりましたよ-‼

古典が東大2次で一番自信をもって答えられた科目でした。

今、古典はわたしにとって入試問題ではなく、面白い小説……、そんなイメージです。

こんな風に思えたのは先生のおかげです‼ 

 

.Sさん(上智大学・法学部)

 今年一年、ありがとうございました。

 先生の授業は、ただ文法や単語の暗記だけではなくて、それを通して日本の昔の姿を思い浮かべ、さらに現在の日本の事を考えさせられ、毎週本当に楽しかったです。

 本当は古典文法に限らず、もっと色々なことをお聞きしてみたかったですが、さすがに受験生としてはそんな余裕がありませんでした。先生に出会った場が予備校であったことが、ラッキーだったような、アンラッキーだったような……。

 何はともあれ、先生のおかげで良い学校に入学することができました。

 今は前を向いて、次の勉強をがんばろうと思います。

  いつの日か、もっと多くの知識と理解力を得た時に再び先生にお会いして、古文に限らず、より高度なことを教えて頂けたら嬉しいと思い、大学でもっともっと頑張ってきます。

  本当にありがとうございました。

 

.Mさん(立教大学・社会学部)

 無事試験が終わり、ずっと行きたかった立教大学から4つ合格を頂きました!社会学部メディア社会学科に進学します!あこがれていた立教、それも目指していたメディア系の学部で学べることが本当に本当に嬉しいです。

 古文では早いうちに文法を固められたこと、色んな文を間違えても予習の段階で自分なりに解釈してみるというのが、今になってみるとやっててよかったことだと思います。

 先生オリジナルの単語帳は試験会場に毎回持って行ってフルスピードで1周することにしていました!

 個別でわからないところを解説していただいたり、授業後に質問を受けて頂いたり、本当にありがとうございました。

  これからの大学生活、健康に気をつけ、楽しみながらも目標に向かって突き進んでいきます‼